中耳炎などで鼓膜に穴があいたり、耳小骨(鼓膜と内耳をつなぐ小さな骨)の動きが悪くなるなど、音を内耳に伝える外耳および、中耳の部分に障害が生じるために起こる難聴です。
音が伝わりにくくなっただけなので、補聴器で音を増幅して伝えれば、比較的よく聞こえるようになります。
中耳からの音の振動を電気信号に変換する内耳、その信号を脳の中枢に伝える聴神経あるいは、脳に生じた障害のために起こる難聴です。加齢による難聴も感音難聴の一種です。内耳、聴神経、脳は届いた音を分析し、脳と共同で「聴きたい音」「聴きたくない音」など意思を含めた処理が行われます。これらの機能の障害による難聴は、音を増幅して伝えるだけではうまく聞こえませんので、補聴器も音質や音の出し方を細かく調整しなくてはなりません。
加齢による難聴
人は誰でも加齢とともに聴力が衰え、高い音から徐々に聞こえにくくなり、周囲に雑音があると、さらにことばの聞きとりに支障が生じます。
⇒加齢による難聴の方の中には、補聴器を装用したがらない方がいます。
主な理由は
などです。
ご本人が補聴器を装用したがらないので、周囲の人は大声を出さなくてはならず、困っているという場面を見ることがあります。難聴のまま長い間過ごすと、脳への刺激が減り、ことばを聞き分ける能力が低下したりします。なるべく早く補聴器を装用するほうが補聴器に慣れるのも 早く、補聴器を使いこなすことができます。ただし、必要以上の強要は逆に拒否感が増すだけです。ご本人が不便さを自覚し、補聴器を使いこなそうとする意欲も必要です。